●はじめに

 日本人は元来封建制社会で、村社会である一か所の畑を時間をかけて耕し、コミュニティを形成してきた。
 その中では多くの人間が土地も変えず見知った仲で阿吽の呼吸で仕事をしてきた。
 
 一方、体系的に制約・規定を定義する事によって効率あげようという気持ちは弱い。
  
 
●日本人は投資下手
 
 株式の由来は、宝を持ってきそうな船に皆でお金を投資していい船旅ができるように準備資金を投資した事から始まる。
 
 今の日本の株式市場の金のオーナーはほとんどが日本人でない。
 
 これを船の例でいうと、投資をするのは外人で、船に乗るのが日本人である。
 
 日本人は条件の悪い船に乗せられて、天候も悪くても遮二無二頑張って宝を探しに行くが、
 外人は条件が悪いとそもそも出発しない。もしくは船を乗り換える。投資に専念する。
 
 日本人はそうしない。なぜなら別の船では阿吽の呼吸が取れなくなるし、船を乗り換えるのは背徳になるから。
 そんな奴は条件が悪い船だと、ストレスがたまるし、成果も全然でない。
 
 
●日本人はシステムを変化させるのが遅い
 
 日本人は制約・規定の中において、細かく管理し他領域までカバーして対応するのには長けている。
 例え工数が既定のMAXをオーバーしていようと自己犠牲(根性)で100%の達成率を出そうと乗り切る。
 
 また、阿吽の呼吸で仕事をしてきた。
 そして、評価されるには、それに則って仕事をするしかない場合がある。
 上のおっさんやシステムにケチをつけるのは美徳でないと考える。
 
 日本人的なシステムでは今後、Globalにドラスティックに変化していくビジネスの中で
 人の繋がりを形成し、阿吽の呼吸でコミュニケーションをすることは、時間がかかるのでより難しくなる。
 よって、仕事やを含む「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」のを管理することは難しくなり、定量的に計測・評価もできない。
 
 
 ネットや言語の共通化、インフラの整備が進んでいく中、通貨や国をガラッと変えてGlobalメリットを出すのには
 Roll&Responsibilityを定義し、その中で人を変えても運用できるようにするしかない。
 
 これは日本人が得意とするシステムに向いていない。
 なぜなら一から条件に慣れて、定義されていない制約の中で仕事がうまくいくよう人間関係を構築しても、、
 時間をかけて人間関係を作ったころには、また条件が変わるから。 
 
 これからさらに加速化する社会において日本人スタイルはより合わなくなるだろう。
  
●具体例とむすび。

 アメリカはシステムに忠実に則って、単純にプラスし懲役500年以上課されるけど、
 日本人はシステムって言ってもなぁ…終身刑って言わないとわからないよなぁ。とかユーザーに気を利かす。
  
 技術も、口伝で伝わる日本大工に対し、ドキュメントで残す欧米建築。

 会社も憲法も工業生産もERPも、ドラスティックにシステムを変えようとするのは全て輸入もの。
 
 なのに、日本の古き良き文化を混ぜ込んで評価するからおかしなことになる。
 細かい仕様変更を優先しちゃうから、メンテナンスが大変になる。

 Globalには「機械やシステム作ってドラスティックに生産性を上げて楽しよーぜー!」「まぁ、細かいとこはいいっしょ」って言ってるのに対し、
 日本人は「おカミの言う事はわかりませんなぁ。」「しかし上から与えられた命令は、ヨソ様に迷惑かけず、120%で応えなければ!」って考え方。

 日本スタイルは、長期でドメスティックな場合にのみ幸せになれるのかなと思われる。
 
  豪華客船日本が沈んだ時に幸せと思える人間でないと、この先やってけんと思われ。